出雲大社「清めの砂」|ご利益や使い方は?

出雲大社「清めの砂」とは?

出雲大社「清めの砂」とは、出雲大社境内にある摂社、素鵞社(そがのやしろ)にてもらえる、ご利益があるお砂のこと。ただこの砂をもらうには準備が必要で、もらう手順を間違えるとご利益どころか神様に失礼ですので注意が必要です。

素鵞社に祀られる神様は、穏便な神様ではありません。必ず手順を踏んでお砂をもらうようにしましょう。

素鵞社(そがのやしろ)とは

素鵞社は、出雲大社の主祭神である大国主大神の祖先であり、妻スセリヒメの父、スサノオノミコト(素戔嗚尊/須佐之男命)をお祀りしている摂社です。

素戔嗚尊の伝説

スサノオノミコトは元々少々乱暴者な神様であり、田畑を荒らしたり神殿に糞をしたり、天界で好き勝手暴れ回る日々。そのたびに姉であるアマテラスオオミカミが庇ってきました。しかしとうとう天界の機織係の1人を、馬を投げて殺してしまったそう。ショックでアマテラスオオミカミは天の岩戸に隠れられ、スサノオノミコトは天界追放に。

地上界でスサノオノミコトは美しいクシナダヒメと出逢います。そしてクシナダヒメを恐ろしいヤマタノオロチから救い、結婚して幸せに暮らしたのです。

そこでスサノオノミコトはこう詠んだとされています。「八雲立つ、出雲八重垣、妻籠に、八重垣作る、その八重垣を」(出雲の周りを囲む雲じゃないが、家の周りにも可愛い妻を籠らせるため囲いを作るよ、八重の囲いをね)

出雲を「八雲」と呼ぶのはこの発言が発祥です。

箱舟冬羊

なんだか人間らしくて個人的にすごく好きな神様です。スサノオノミコトには他にも面白いエピソードがたくさんあります。
 

このお話に興味がある方はこの漫画がすごくおすすめ!古語で読めるし絵柄が分かりやすい&可愛い。「世界の片隅に」の漫画家さんです▼

出雲大社のお砂のもらい方

❶ 参拝の前に、稲佐の砂浜へ

お砂は交換制です。事前に稲佐の浜交換用のお砂を手に入れる必要があります。

必ず参拝前に稲佐の浜に寄って、砂を採取してから参拝してください。砂の採取に必要な道具を下記にまとめましたので出発前に忘れず用意して出かけましょう。

  • 砂を入れるビニール袋
  • 汚れたスコップを入れるビニール袋
  • スコップ(もしくは紙コップで掬っても◎)
  • ビーチサンダル(島周辺には波がくるのであったほうが無難)
  • タオル(海に足をつける人)

忘れた方は出雲大社駅近くのコンビニで買い物をしてビニールをもらってもOK!

▽稲佐の砂浜です。夕日の名所としても知られています。

❷ 稲佐の砂浜へのアクセス方法

  • JR出雲市駅から一畑バス【日御碕線】で「稲佐の浜」下車、徒歩すぐ(約40分:1日4本のみ)
  • 一畑バス「出雲大社連絡所」から徒歩約13分(約1km)
  • 一畑電車「出雲大社前駅」から徒歩約25分

バスは一日4本しか出ていないため、オススメは一畑電車「出雲大社前」から徒歩でゆっくり散歩しながら向かうこと。

駅から浜へ行く途中におすすめの出雲そばのお蕎麦屋さんもあるのでそこで名物の出雲そばのランチを食べてから参拝してもいいかもしれません。

江戸時代から続くおすすめ蕎麦「荒木屋さん」

箱舟冬羊

出雲は水が美味しいためお蕎麦もすごく美味しいです。
 

❸ 稲佐の浜で砂を採取

稲佐の浜に着いたら、まずお参りしましょう。砂上に小島があり、岩上には海の神様である豊玉毘古命を祀る小さな祠があります。

登ることはできませんので下から手を合わせてご挨拶し、それからお砂を採取しましょう

波が迫ってくるのでビーチサンダルで砂浜に入ることをオススメします。(私は靴が濡れました…)

※近年飛砂の問題で海岸の工事が行われていましたが、令和4年4月には弁天島まで立ち入ることができるようになっています。※一部立ち入り禁止区域あり。※完成したらベンチなど設置される予定。

❹ 出雲大社素鵞社にてお砂の交換を

砂を採取できたら出雲大社に移動します。

浜から出雲大社までは真っ直ぐ東に歩いて約13分の距離です。

出雲大社に着いたら反時計回りに参拝していきましょう。

参拝の仕方は詳しくはこちらから>>

順番に参拝し、拝殿の裏手の素鵞社(そがのやしろ)まで進みます。

まずは素鵞社にお参りし、住所と氏名、お砂をいただくことを報告します。

お参りが終わったら社の側面に回りこみ、床下に設置してある木箱の中の砂場から少しお砂をいただいて、持ってきた砂を代わりに置いていきましょう。

必ず、持ってきた砂の量よりも少なくいただくようにします。

スコップが用意されています

これでお砂をいただくことが出来ました。

また、素鵞社の裏手の岩は実はパワースポット。岩に手で触って力を分けてもらうといいでしょう。

引き続き、最後まで参拝を進めましょう。

【出雲大社】お砂のご利益|使い方

「お清めの砂」小袋に入れて持ち運びお守りに。

少量お守りとして身につけると、厄除けや招福に効果あり。厄災や邪気から身を防ぎ、ご利益を得ることができます。

参道にお砂用の可愛いお守り袋も販売しているのでお気に入りを購入し、手作りのお守りを作ってみてください。

贈り物としてもおすすめです。

「お清めの砂」家の邪気を祓う。

一軒家の方は家の建つ土地を清めましょう。お砂には土地を清める際、正式な撒き方があるので詳しく説明します。

  • お砂を撒く前には、手水を行い、口を濯ぎ、心身を清めます。
  • 「お清めの砂」を皿に移します。移した容器を両手で持ち、お清めする場所の正面に立ち心中で「これからお清めをします、どうぞお清め下さい」と念じ一礼します。
  • お砂は撒く人を中心にして左側前、右側前、左側前と3回に分けて撒きます。
  • 撒き方はお砂を皿を左手で持ち、右手の指でお砂をつまみ持ち1回ごとに「払へたまひ 清めたまへ」と唱えて撒きます。
  • 1ヶ所に左、右、左と3回撒き、終わりに「お清め宜しくお願いします」と念じ一礼をします。
  • 砂を撒く順番は、土地の ①東北②東南③西南④北西 となります。

マンションやアパートの方は?

マンションやアパートなど直接お砂を撒けない場合は、部屋の四隅に半紙を敷き、砂を山型に盛り、10日間置いておくと効果があるそうです。10日が過ぎたら砂は近くの土地に返してください。(家の近くに撒けばOK)

山型に盛る道具はこちら▽

箱舟冬羊

難しそう…という方は簡単に部屋の観葉植物の土にお砂を撒いても効果があるのでおすすめ。
 

交通安全祈願にも効果あり

交通安全祈願には、自動車の四輪のタイヤの前輪右、後輪右、後輪左、前輪左の順に「払へたまひ 清めたまへ」と念じながら、お砂を撒くと効果があるそうです。

【出雲大社のお砂】雨の日はどうする?

「清めのお砂」販売もしています。

雨の日は浜が濡れて採取ができないため、お砂をもらうことができません

「出雲大社のお砂」は大社を出て真名井通りのすぐ左手にある「北島国造館」にて販売もされていますので、雨の日や稲佐の浜に行けない方はこちらから購入されてもよろしいと思います。

御初穂料:500円、北島国造館の授与所にて販売しています。

【出雲大社のお砂】取りに行く時間がないとき

交換用の砂を稲佐の浜まで取りに行く時間がない、そんな方もいますよね。

そんな時は出雲大社までの参道に「いわいやむすび」という手ぬぐい・風呂敷やさんがあります。

その軒先に稲佐の浜の砂を用意してくれていますので、そこから砂をいただいて交換してもOK。

※ただしお店の人がご好意で用意してくれている砂なのでいつでもあるとは限りません。あったらラッキーという気持ちで覗いてみると良いでしょう。

出雲大社のお砂 処分の仕方は?

お砂の効果は半永久的に続きます。ですが用が済んで不要になった場合は出雲大社に返しに行くのが望ましいです。

ただ遠方の方など返すのが難しい方は、お礼を言ってから近くの土地や家の庭に撒けばOK

お守りとして袋に入れ持ち歩いていた方は、近くの神社の古神札納め所(古くなったお札やお守りを入れる場所)に返却しても大丈夫です。

【稲佐の砂浜】待ち受けにすると開運効果?

稲佐の浜を待ち受けにすると開運効果があるそうで、浜に着くとみんな写真を撮っていました。

稲佐の浜は10月の神在月に八百万の神様を迎える玄関口。神聖な場所です。待ち受けにして開運パワーを頂きましょう。

出雲大社「清めのお砂」まとめ

出雲大社のお砂のもらい方、分かりましたでしょうか?最後に要点をまとめておきます。

  • まずは稲佐の浜で砂を採取。
  • その砂を出雲大社の「素鵞社」(そがのやしろ)床下の砂と交換すると「清めのお砂」が貰える。
  • 「清めのお砂」はお守り、家の浄化に効果あり。

箱舟冬羊

「清めのお砂」占い師仲間の間でも大人気です。みなさんもパワーを分けてもらいましょう。