春日大社の知られざる鹿の話【実は今大ピンチ?】

春日大社周辺にいる鹿たちはその数1200頭ほど。こんなに鹿が多い地域は、日本でもここだけでしょう。

今回はなぜ春日大社周辺と鹿の関係、そして鹿の存在が危ぶまれていることについても解説し、警鐘を鳴らしたいと思います。

①春日大社にはなぜ鹿がいる?

春日大社 鹿の手水

そもそもなぜこんなに鹿が多いのかというと、それは春日大社の御祭神の一人、武甕槌命が白い神鹿に乗って奈良御蓋山に降臨した伝説があるから。

武甕槌命についてはこちらの記事で解説>>

それ以来、春日大社周辺では鹿のむやみな殺生を禁止し、長い間神様の使いである鹿を守ってきたのです。

実はこの鹿、春日大社で飼っているわけではなく、全て山から降りてきている野生の鹿だというのだから驚き。

ただし春日大社のすぐそばには『鹿苑』と呼ばれる鹿の保護施設があり、毎年6月に妊娠した鹿を保護して母子共に生まれるまでサポートする活動が行われています。

そういった努力の甲斐あって、奈良公園で元気に走り回る鹿の姿を見ることができるのです。

箱舟冬羊

毎年7月頃には可愛い子鹿が見られます。

『神鹿』と呼ばれる神聖な鹿たち

奈良公園の鹿は『神鹿』と書いてシンロクと読みます。これは、神様の使いの鹿という意味。

神鹿たちは今ではすっかり人間に慣れ、我が物顔で道路を闊歩しています。

ただし観光に来た際、くれぐれも神鹿を傷つけないようにしてください。あくまでも神様の使いですので。

②春日大社『鹿の歴史』

731 年、武甕槌命(たけみづちのみこと)が鹿島神宮(茨城県)から奈良の地に移られる時、白鹿の背に乗ってやってきました。

その頃より奈良の地ではずっと鹿を大切に育んで増やし続け、第二次世界大戦前には約900頭の鹿が春日大社周辺にいたということです。

しかし戦争後、80頭ほどにまで減少。一時期は春日大社から鹿が見られなくなるほどに追い詰められました。

その後、奈良の文化を守ろうと立ち上がった奈良鹿愛護会の尽力により徐々に頭数を増やし復活。こうしてついに昭和32年から現在まで『奈良の鹿』として天然記念物に指定されています。

鹿せんべいのこと

ちなみに奈良名物の『鹿せんべい』。その歴史は古く、江戸時代前期の1670年代にはすでに販売されていたそう。

ちなみに鹿せんべいの成分は『米糠』『小麦粉』。この鹿せんべい、奈良鹿愛護協会認定の工場でしか製造できないそうです。

成分としては人間が食べても大丈夫ですが、「味がしない」とのこと。

鹿島神社にも鹿がいる?

春日大社の御祭神、茨城の鹿島神宮からやってきたと言われていますが、もちろん鹿島神宮にも鹿がいます。

ただ鹿たちは奈良公園のように開放しておらず、網越しの触れ合いとなります。

また数も奈良公園の鹿の方が圧倒的に多いので、より身近に鹿と触れ合うなら春日大社がおすすめ。現在の鹿島神社の鹿たちは、鹿島から移された春日大社の鹿の子孫を再び受け継いだものだそう。

鹿島神宮自体の歴史は古く、春日大社と同じく由緒ある神社になります。

③春日大社の鹿『実は大ピンチ!?』

近年、この奈良の鹿の生態系が危ぶまれています。

理由は昨今のインバウンドブームによるもの。外国から多くの観光客が奈良公園・春日大社に観光に来て、ルールを守らずゴミをそこらに捨てて帰るため。

ゴミと鹿せんべいを間違えて食べてしまい、うまく消化できず健康を損なう鹿が続出したのです。

また、写真を撮ろうとして鹿に必要以上に近づき、鹿がびっくりして道路に飛び出す事故も。

コロナによって観光客が一気に減り、一旦今は鹿も健康を取り戻していますが、またコロナが収まり観光客が増えてくると同じことが繰り返されることでしょう。

春日大社の鹿を守ろう!

私達にもできることがあります。それは、ゴミを見つけたら鹿が食べる前に撤去すること。

また、自分のゴミも放置せず必ず持って帰ることを心がけましょう。

神様はちゃんと見ています。神聖な神のお使いにゴミを食べさせては罰が当たりますね。

また、やたらと近づいたり乱暴に触ったりするのも控えましょう。

⑤春日大社の『伝説の白鹿!?』

とても低い確率で生まれるとされる、白い鹿。2005年頃には目撃例があったそうです。

しかし白鹿はその見た目から他の鹿にいじめられることが多いそう。また観光客も写真を撮りに殺到するのでストレスが溜まりやすく、早くに亡くなってしまうことが非常に多いと聞きます。

見かけたらラッキーですが、やたら追いかけ回したりせずに遠くから見守ってあげましょう。

こちらの白鹿、残念ながら現在は見られなくなっているよう。

箱舟冬羊

鹿苑では白鹿を見かけると保護するように心掛けているようですよ。

⑥可愛すぎる!春日大社の『鹿グッズ』

可愛すぎる『鹿みくじ』

春日大社にはかわいい鹿グッズがたくさん!その一つが鹿みくじ。この鹿みくじは一刀彫で丁寧に一つ一つ掘られており、おみくじを口から外した後も置物としてお土産になります。

手作りなので一頭一頭表情が微妙に違うので、お気に入りをゲットしてください。

また、デザイン違いで白鹿みくじも売っています。どちらも一つ500円。

ユニークな『鹿の絵馬』

春日大社の絵馬はなんと鹿の形!鼻と口が書いてあるので自分で目を書いて完成するスタイルです。

境内にはユニークな顔の鹿の絵馬がたくさん。みなさんも是非絵馬を描いて行ってください。

角があるオスとメスの形が選べ、どちらも800円です。

鹿グッズなら『中川政七商店』

春日大社境内からは少し外れますが、感度の高い奈良鹿グッズなら中川政七商店が最適。奈良発祥の中川政七商店。現在は奈良以外にも展開していますが、奈良店オリジナルグッズも豊富。

近鉄奈良駅からは徒歩10分程度なので、帰りに寄ってお土産を選んで帰ってはどうでしょうか?

⑦春日大社の鹿の話 まとめ

今回は春日大社の鹿について解説させてもらいました。

  • 春日大社の鹿は古来より『神の使い』として保護されてきた野生の鹿。
  • 近年ゴミを食べ健康に被害が出て、問題になっている。
  • ゴミは持って帰り、むやみに鹿に近付かないようにしよう。
  • 春日大社の鹿絵馬鹿みくじはおすすめ。
  • お土産は中川政七商店がおすすめ。

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箱舟冬羊

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