奈良の春日大社といえば、広大な敷地、歴史を持つ全国の春日大社の総本山。その広さは摂社含めて全て回るには3時間以上かかるほど。
今回はその中でも【絶対外せない見どころ】を厳選してお知らせします。
奈良に修学旅行に来た学生さんにも◎是非参考に出掛けてみて下さい。
神社に行く前に読んでほしい、参拝の仕方や服装についてはこちらで解説しています。
神頼みのコツ|正しい参拝方法>>
お参りの服装|これは絶対NG>>
箱舟冬羊
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春日大社の見どころ▷厳選8つを解説
※こちらの春日大社の境内の地図>>、回廊内部の地図>>を2枚保存して参考に読むのがおすすめ。
❶ 神鹿がたくさん奈良公園
春日大社に向かうまでの奈良公園、参道には鹿がたくさん。その総頭数は約1200頭ほどにも。
そもそも春日大社付近になぜこんなにも鹿が多いかというと、その昔春日大社の祭神であるタケミカヅチノミコトが、鹿島神社から白い鹿に乗ってやってきたとされるため。
その頃から奈良では春日大社周辺の鹿のことを『神鹿(しんろく)』と呼んで育んできました。春日大社付近では、鹿を無闇に傷つけたり殺めたりすれば処刑されることもあったそう。
現在まで奈良の鹿は神様のお使いとして、地域で大切に育まれています。
鹿のおやつ、『鹿煎餅』も道々の露店で200円程度で売っていますので、是非買って鹿にあげてみてください。ただし、鹿煎餅を持っているとそこらじゅうから鹿が集まってきますので苦手な人は注意が必要。
2022年7月16日(土)鹿苑で保護している母子鹿の一部が奈良公園デビューしました。保護されている母鹿たちが鹿苑から出ると、続いて子鹿ちゃんたちも奈良公園へデビューしていきます。子鹿ちゃんたちにとっては初めての奈良公園です。 pic.twitter.com/CiNez8aEch
— 一般財団法人奈良の鹿愛護会 公式アカウント (@nara_aigokai) July 15, 2022
奈良の鹿を保護する施設、『鹿苑』では毎年4月頃、妊娠した鹿を保護し7月に生まれた小鹿とともに放流します。
なので7月に奈良公園に出かけると、可愛い赤ちゃん鹿がたくさん見られますよ。
また子鹿放流前の6月には、鹿苑内の観覧席から施設を元気に走り回る子鹿の姿も見ることができます。
❷ 日本一、約3,000基の燈籠
春日大社参道には約3000基の様々な灯籠があります。石でできた石灯篭、金や黒の釣灯篭。
その灯篭の数は日本一とされています。灯篭一つ一つ、平安時代から現在まで、たくさんの人達が願いを込めて寄進したもの。
江戸時代5代将軍徳川綱吉や藤堂高虎など、教科書に載っている有名な戦国武将たちも釣灯篭を奉納しています。
ちなみに戦国武将の釣灯篭、中門・御廊の参拝場所のすぐ隣に吊るしてあります。釣灯篭の下に解説も書いてありますので、良ければ探してみて下さい。
【春日大明神】
— 春日大社 kasugataisha shrine (@KASUGASHRINE) September 27, 2019
境内にある約2千基の石燈籠の中には、15基だけこのように”春日大明神”と彫られたものがあります。一晩のうちに3基見つけることができたら長者になれる…?!#春日大社#燈籠#春日大明神 pic.twitter.com/eHzoD9LJnZ
春日大社の石灯篭には、『春日大明神』と彫られたものがあり、3基見つけると「お金持ちになれる」と言い伝えられています。
『春日大明神』の石灯篭、なかなか目立たないところに配置されているので、3基見つけるには少し時間がかかるかも。
箱舟冬羊
❸ 釣燈籠と朱塗りの回廊【重要文化財】
重要文化財にも指定されている、美しい朱塗りの回廊。春日大社といえば、この回廊と釣灯篭を思い描く人が多いはず。
その歴史は古く、回廊は今から約840年程前、なんと平安時代に創建されたもの。
中には1000期の釣灯篭が吊るされており、どこから見ても美しいのでカメラ撮影は必須です。
【注意】釣灯籠が下げられた東回廊に入るには特別参拝料500円が必要になります。
灯篭の中には、こんな可愛い鹿の灯篭も。他にも天女の柄やアート引越しセンターの釣灯篭もありました。時間がある方はじっくり見て回るのが◎
各自、お気に入りの灯篭を見つけてみてください。
毎年お盆に開催される中元万灯篭。3000基の灯籠に火が灯ります。
北回廊の中には、その万灯篭を再現した『藤浪乃屋』というカーテンに仕切られた一角があります。カーテンの中に入ると、真っ暗な中に無数の光が灯った美しい灯篭が。
遠方などでお盆や節分に万灯篭に行けない方は、ここで万灯籠気分を味わって帰って下さいね。
❹ 神の山、御蓋山への参拝場所【パワースポット】
【藤のカーテン】
— 春日大社 kasugataisha shrine (@KASUGASHRINE) April 27, 2021
御蓋山浮雲峰遙拝所までお進みいただくと見えてきます。遥拝所のすぐ左手には藤の大群…!#春日大社 #奈良 #藤 #藤の花 pic.twitter.com/NeoNH8gtib
ちょうど東回廊の裏手には「御蓋山霊峰遥拝所」があります。
ここは奈良時代の初め、平城京守護のためタケミカヅチノミコトが白鹿に乗って舞い降りた山とされる、霊峰御蓋山を唯一近くから拝める場所。
御蓋山については現在も神聖な禁足地として入山が厳しく制限されています。
この山に1番近い「遥拝所」は凛とした空気が漂い、思わず背筋を伸ばしたくなるような空間。手を合わせ霊峰の力をもらいましょう。
また、4月下旬から5月中旬までは、遥拝所までの道筋に美しい藤のカーテンが下がります。
❺ 樹齢千年の大杉
ちょうど拝殿の裏手側には、樹齢1000年を超える大きな杉の大木が生えています。この大杉、高さ20メートル、周囲約8メートルにもなる圧巻の古樹。
近くに寄って手を合わせ、逞しい樹木のパワーを分けてもらいましょう。
この杉、鎌倉時代に書かれた『春日権現験記』には幼木の姿で描写されているらしく、その頃から今まで変わらずにこの神社に立っていたと思うと、思わず広大な歴史に思いを馳せてしまいますね。
大杉の麓には摂社である岩本神社の社が建っています。和歌と受験、穢れを祓う神様なので、こちらもお参りしていきましょう。
ちなみに岩本神社に祀られる神様は、大阪の住吉大社に祀られる御祭神と同じです。
❻ 金運アップ!金龍神社
本殿からは徒歩5分ほど歩きますが、南門より東側には『金龍神社』という、開運財運をお守りしてくださる神社が建っています。
こちらは後醍醐天皇が鎌倉幕府討幕計画に敗れ奈良に逃れる際、『神鏡』を奉納した神社として有名です。
この鏡は『禽獣葡萄鏡』と呼ばれ重要文化財に指定、金龍神社の御神体となっています。※神鏡は現在宝物殿にて所有され、神様の御霊は他の神器に移され金龍神社内部に保管されているようです。
金龍神社は金運アップの効果から経営者や事業家の方に人気があり、御百度参りも可能。知る人ぞ知るパワースポットとなっています。
金運を上げたい方はぜひお参りしていきましょう。
❼ 夫婦円満・婚活に、夫婦大国社
夫婦でお参りに来ている方は『夫婦大黒社』に参るのがおすすめ。場所は金龍神社のすぐ隣、本殿からは徒歩5分ほど歩きます。
夫婦大黒社に祀られる神様は、大国主命・須勢理姫命(スセリヒメノミコト)の2柱。二人は夫婦の神様であり、大国主命は有名なところでは出雲大社の御祭神でもあります。
大国様が夫婦として祀られているのは全国でもこの神社のみ。平安時代の名工が大国主命・須勢理姫命の2体の御神像を彫刻したことから始まり、夫婦円満祈願の神社として有名になったそうです。
また須勢理姫命の御神像がしゃもじを持つことから、願い事を書いたしゃもじを絵馬として奉納する習慣があります。
また、結婚へつながる良縁を運んできてくれるとも言われており、実は婚活中の男女にも大人気の神社。恋人が欲しい方はしゃもじに願いを書いて奉納しましょう。
❽【4月下旬〜5月中旬限定】美しい砂ずりの藤の花
南門から入って左側にまっすぐ進むと藤棚があります。
これは春日大社の社紋になるくらい有名な樹齢800年の『砂ずりの藤』。開花時期になると地面に着くほど立派な藤が咲くことから名付けられました。
この砂ずりの藤、鎌倉時代に近衛家から献木されたと伝えられているそう。
藤が咲くのは4月下旬〜5月中旬限定ですが、時間が合えばぜひ行ってみてください。
期間中はゴールデンウィークも挟むことからすごく混雑します。夏期は朝6時から開いていますので、できれば早朝からの拝観がおすすめ。
また、境内の萬葉植物園でも沢山の藤が見られます。
【藤まもり】
— 春日大社 kasugataisha shrine (@KASUGASHRINE) April 13, 2022
本日(4/13)より藤の花が咲く季節限定「藤まもり」の授与をはじめました。
境内の藤の花も咲き始めてきています。この機会にどうぞお参りください。https://t.co/nHFsWRS6Gh#春日大社 #奈良 #藤 #藤の花 #藤まもり pic.twitter.com/Z3ns0KoggL
インスタ映えする!と話題になった『藤まもり』。藤が咲く時期のみ、数量限定なので欲しい方は早めに行くのがおすすめ。2022年は4月13日から30日まで授与されていたよう。
藤まもりは一つ800円。お土産にもおすすめです。
春日大社の見どころ▷時間がある方はこちらも
若宮十五社めぐり
本殿の南側には、若宮を中心とする十五の摂社が鎮座しています。この十五社をそれぞれ回って、全てにお参りし玉串札を置いて帰ってくると、十五社の御朱印と特別な福まもりがもらえるというものです。
十五社の神様はそれぞれ衣食住あらゆるものを掌り、全てお参りすれば人生のさまざまな難所を乗り越えられるというもの。
9時から15時まで夫婦大黒社にて申し込むことができます。初穂料1人1,500円です。
所要時間は約30分程度ですので、ぜひ恋人や夫婦で巡ってみてください。
水谷九社めぐり
こちらは本殿西側に鎮座する水谷神社を中心とした九社の神社をめぐることで、特別なお守りと御朱印がいただけます。
この周辺は古来龍神信仰が盛んであり、龍神伝説の残る場所。九社のうちの一つ、龍王社は2018年、龍神信仰について知ってもらおうと約150年ぶりに再建されたそう。
9時から15時までご祈祷所にて申し込むことができます。初穂料1人1,500円。
こちらも所要時間は30分程度、九社参ると運気が天に昇る如く上昇し、福徳を授かる御利益があるそう。
春日大社の見どころ▷『国宝殿』も外せない
国宝殿、とても久しぶりでした。またゆっくり来たい pic.twitter.com/umSldKCLq9
— 生駒あさみ@奈良、旅もくらしも (@ikomaasami) June 5, 2021
春日大社は国宝352点、重要文化財971点他、歴史的に重要な宝物を多数所蔵している神社です。それを一部展示しているのが国宝殿。
特別展の展示テーマによって展示される宝物は変わるため、気に入ったテーマで訪れると◎
また1階にはカフェも併設されており、にゅうめんや鳥居パンケーキなど奈良らしいメニューがたくさん。
お香や春日大社オリジナルキャラクターのキーホルダーなどグッズも豊富なので春日大社にきたら国宝殿も見逃せません。
おん祭で使われる日本最大級の6.5メートルの太鼓の展示は圧巻です。(常設展示)
春日大社の見どころ▷『おん祭』は見応えあり【※12月15日から18日】
おん祭とは、若宮神社の祭祀として奈良公園周辺で毎年12月17日を中心に行われるお祭りのこと。
1136年から800年以上一度も途切れることなく開催されているおん祭り。若宮社が造営された年、その霊験によって洪水や大雨が収まったことから、五穀豊穣、万民安楽を祈願して毎年行われるようになったそうです。
おん祭では千人以上の装束姿の行列が町を闊歩します。他にも夜遅くまで数多くの神事芸能が奉納される、奈良の一大イベント。
ぜひカメラを持って遊びに来てください。
春日大社の見どころ▷『万灯篭』は夢のような美しさ【※8月14日〜15日・節分】
万灯籠は毎年節分とお盆に行われる神事。春日大社の灯籠約3000基全てに光が灯され、幻想的な世界が映し出されます。
参道の石灯籠、回廊の釣灯籠共に火が灯され、日中とは違う幽玄な世界が広がる春日大社。デートで行くのもおすすめです。
奉納3,000円で当日に献灯することもできます。また、この日は中門も幻想的にライトアップされますので、そちらも要チェック。
春日大社の見どころ▷キュートな『鹿みくじ』
春日大社もう一つの見どころ、キュートな『鹿みくじ』。一体500円です。
鹿がおみくじをくわえている、木彫りの人形です。
実は木彫りは奈良の特産で、この鹿も一体一体木彫りで彫られているそう。なので一体一体少しずつ表情や形が違っています。ぜひお気に入りの子を選んでみてください。
また2015年〜2016年の式年遷宮の記念に作られた、『白鹿みくじ』もおすすめ。
春日大社の見どころのまとめ
さて春日大社の見どころ、伝わったでしょうか?最後に見どころをピックアップ。
- 奈良公園、参道の神鹿をチェック。
- 日本一、約3,000基の燈籠をチェック。
- 釣燈籠と美しい朱塗りの回廊をチェック 。
- 回廊裏手、霊峰御蓋山への参拝場所へ。
- 樹齢千年の大杉をチェック。
- 金運アップは金龍神社へ。
- 夫婦円満・婚活なら夫婦大国社 。
- 『国宝殿』も外せない。
- お土産にはキュートな『鹿みくじ』がおすすめ。
続いて期間限定の見どころはこちら。
- 【4月下旬〜5月中旬限定】砂ずりの藤の花、藤まもりを見にいこう
- 【12月15日から18日限定】『おん祭』を見にいこう
- 【8月14日〜15日・節分限定】幽玄な万灯籠を見にいこう
いかがでしたでしょうか?
平安時代から続く、春日大社の魅力が伝われば幸いです。
箱舟冬羊
春日大社のご利益についてはこちらで解説▽
春日大社へのアクセス
- J R大和路線・近鉄奈良線「奈良駅」から奈良交通バス(春日大社本殿行き)約15分「春日大社本殿」下車すぐ
- または奈良交通バス(市内循環外回り)約10分程「春日大社表参道」下車、徒歩約10分
- または近鉄奈良線「奈良駅」から約25分
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